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出羽人形が出演する出前租税教室

酒田法人会女性部会[ 租税教育]

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酒田法人会(山形)は、庄内出羽人形芝居の人形遣い師、津盛柳貳郎(つもり・りゅうじろう)さんと協力して、人形芝居による出前租税教室を行っている。
 毎年6月、市内4つの小学校で、出前租税教室を開催し、これまで20校3600人の児童が人形劇を観賞。「庄内出羽人形クラブ」を始めた小学校もあり、活動の成果は広がっている。
 演目は津盛さんが制作した15分間のオリジナル作品「税金ってなーに」。武士と町民の人形がユーモラスに掛け合いながら、消費税の仕組みなどを解説する。また、和尚人形と娘人形による笠回しなどのパフォーマンスもあり、児童たちも大喜びで租税教室に参加している。
 庄内出羽人形芝居は、明治の初めに始まった農民演芸で、戦後間もなくまでは30近くの芝居一座があり、雪に閉ざされた農民の娯楽として、湯治場などで盛んに演じられていた。しかし、1960年代以降、映画やテレビの普及などで廃れてしまった。
 70年代初め、津盛さんの師匠が一座を再興。その後、酒田市内に住む津盛さんが2代目を襲名。国内・国外で公演活動を続けているほか、酒田市の無形文化財にも指定されている。
 同法人会による人形芝居の租税移動教室を始まったのは07年。女性部会員が舞台を見て、伝統芸能を活用した租税教室をできないかと、たまたま法人会員でもあった津盛さんに頼み込んで実現した。
「出羽人形と租税教室について」
 平成19年春。女性部会の役員が集まって、当年度の新しい計画を話合っていた。
 その3月、(財)全法連の事務局セミナーは、租税教育の重要性を声高に訴えていた。直近のデータでは、小学校45%・中学34%(全国平均)で実施しているとのこと。「酒田ではやってないね~!」との声。一方、巷では、「地元伝統芸能」の保存・継承が話題になっている。「そうだ!一緒にして考えよう!」となった。
 それからの行動は、いつもことながら速かった。「庄内出羽人形芝居」を発掘し、PTAの職権?を使って、小学校・校長に申し入れ、日程と会場を確保した。
 実は、これからが大変。何せ140年前から続く「伝統芸能」・・・・使われる人形は、武士とお百姓。現代の「税」とのアンマッチは当然として、シナリオはどうする?
特設舞台や機材の搬入・組立はどうする?・・・・まあ、難題山積!! しかし、「女性の熱意」はいつの時代も、世の中を動かす原動力となって、青年部会を動かし、座長には全面的協力を取り付け、実現に踏み切ったものです。
 企画が練られ、①管轄内小学校40校を、毎年4校づつ選定して実施、②長期計画で全校一巡するまで続ける(本当は6年で、一巡すれば最適)、③対象は全校児童にするか、高学年に限定するかは学校判断、④教育委員会の協力を得て、学校教育の場に定着させる。当然、税務署の全面的理解もあって、毎回立ち会ってもらったお蔭で、一部父兄の飛び込み参加もあって、すっかり地元に認知されたようだと実感できるまでになった。
 今年度で、6年経過。20校・3600人の児童に披露し、鮮やかな人形操作とシナリオの面白さで、子供たちの表情は忽ち輝き、終わっての感想発表は、競って手が挙がる程。何よりも、柔軟な頭脳に早くから、「税って、なに?」を焼き付ける効果は、当初の想定以上だと、忙しい仕事を離れて取り組んだ、役員・関係者の満足を得ていることは、喜ばしい。
 2月から次年度の計画がスタートし、「一巡したら、何やる?」がそろそろ話題となる頃かと・・・・(文責:大泉女性部会長)
(2013)

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